冠動脈の有意狭窄

冠動脈は、アテローム硬化により冠動脈が狭窄を引きおこしますが、有意狭窄とは、労作にて狭心症症状が出る程度の狭窄で、通常は75%以上の冠動脈狭窄で症状が起こり、これを「有意狭窄」と呼んでいます。50%の狭窄でも、画像では、細く見えますが、これは有意狭窄ではありません。カテーテル治療や冠動脈バイパス手術で冠動脈狭窄が75%以上の場合にその適応となります。狭窄度が75%程度では安静時には通常症状はありません。労作時に症状が出現します。冠動脈の狭窄とは、その狭窄の部位で一番、細いところで、狭窄の程度を決めます。カテーテルの造影検査では、撮影の角度を変えることにより一番細いところを見つけますが、これは二次元的な評価ですので、一番細いところを見落とす可能性はあります。血管内エコーを用いると冠動脈狭窄部位の断面全部を同時にみることができるので、より正確に狭窄の程度を把握できます。一番大事なことは、冠動脈に狭窄があるだけでは、カテーテル治療にはならないことです。有意狭窄であることが、カテーテル治療には、必要です。

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