タンパク尿とは

タンパク尿とは、腎臓の機能障害で尿に必要以上のタンパク質が出てしまうことです。健康な人の尿にはごく微量なたんぱく質が含まれますが、一定量以上のたんぱく質が排泄されることをたんぱく尿といいます。腎臓は老廃物を含んだ血液を濾過し、尿を作る働きがあります。このとき身体にとって必要なたんぱく質は再吸収されて血液に戻ります。しかし腎臓や尿管など泌尿器の機能に異常があると、たんぱく質が再吸収されずに尿中に排泄されてしまうことがあります。肥満や高血圧・糖尿病などの生活習慣病で早期から尿蛋白が出現する慢性腎臓病(CKD)という病態が動脈硬化や血管障害の危険因子として重要であることが注目されています。また、糸球体腎炎などの炎症により腎障害もあります。病的なものとはちがう、起立性たんぱく尿という状態があり、これは腎臓には病変はありません。また、一時的に尿たんぱくが陽性になる「生理的たんぱく尿」もあります。これは肉など過剰に摂取して腎臓の働きが追いつかないほどのタンパク質が一時的に血液中にあるときや、激しい運動後など体内でたんぱく質が過剰に生成されることが原因でみられるものです。腎臓病は自覚症状が出たときには病状が進行していることが多いので、尿検査で病気を早期に発見することが大切です。

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